この度、三笠産業株式会社より2名が文部科学省の定める平成26年度科学技術分野の文部科学大臣表彰において、「高い活性酸素吸収能を有する野菜パウダー製造技術の開発」に関する功績で「科学技術賞(開発部門)」を受賞しました。
一般に野菜パウダーは野菜を加熱殺菌処理し、乾燥させた後に粉砕加工することで製造されます。ところが従来の製造方法では、①栄養素成分が溶出、②熱による野菜の退色、③風味の損失、さらにパウダーの粒径にばらつきが生じることで、食材に添加した際に拡散しにくく、舌触りも滑らかでないなどの問題がありました。
上記を改善するために、本開発ではカットした生野菜に特殊な加熱殺菌を施すことにより栄養成分の溶出を減少させる技術を確立するとともに、ジェット気流式微粉砕技術を用いてパウダーの粒径を5~20μm程度に小さくすることで、食品添加時の拡散性や舌触りを向上させました。
さらに、これらの技術により従来の製法の約2倍の『活性酸素吸収能』を有する野菜パウダーの製造を実現し、手軽に野菜の栄養を摂取できる野菜パウダーの製造を可能にしました。
受賞者は以下の通りです。
〔筆頭者〕
佐伯 誠 三笠産業株式会社 代表取締役社長
吉冨 英明 三笠産業株式会社 愛菜事業部 製造課 山口工場 工場長
原田 和樹 氏 独立行政法人水産大学校 食品科学科 学科長 教授
宮武 和孝 氏 公立大学法人大阪府立大学 名誉教授
【関連リンク】 文部科学省「平成26年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等の決定について」
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/04/1346090.htm